2019年4月19日午後、東京・池袋で発生した母子死亡事故で実刑判決を受けた飯塚幸三受刑者が、2024年10月26日、収容先の刑務所で老衰により死去しました。
収容先の刑務所については、93歳という高齢であることから、介護・医療体制が整った施設への収容が不可欠とされ、様々な検討が行われていたと考えられます。
そこで今回の記事は、
こちらの内容でまとめていきます。
飯塚幸三受刑者が刑務所で死
死因は老衰とされており、93歳という高齢での服役生活による身体的負担が大きな要因だったと推察されます。
服役中は、高血圧や心臓病などの持病に対する定期的な診察や投薬管理が行われ、介護スタッフによる24時間体制での見守りも実施されていたとされています。
飯塚幸三受刑者の死去について、事故の遺族である松永拓也さんはSNSで心情を吐露しました。
「心よりご冥福をお祈り申し上げます」と述べた上で、「彼も大きな責任を背負いながら刑務所で最期を迎えたことは無念だっただろう」との思いを記しました。
また、「天国で真菜と莉子に会えたなら一言謝ってほしい」という言葉も添えられています。
5年という月日を経てもなお癒えることのない喪失の痛みと、事故の教訓を未来に活かしたいという強い願いが込められていました。
今回死去した飯塚幸三受刑者は、一体どこの刑務所に入っていたのでしょうか?
次で詳しく見ていきましょう。
飯塚幸三の刑務所は3つの候補から府中が濃厚か!
飯塚幸三受刑者の収容先として、関東圏の主要な刑務所が候補に挙がっていました。
特に介護設備が充実している、
①横浜刑務所
②千葉刑務所
③府中刑務所
の3施設が有力視され、中でも府中刑務所が最有力候補として注目されています。
各施設の詳細な特徴と、収容の可能性について検証していきます。
候補①:横浜刑務所
横浜刑務所は、神奈川県横浜市港南区に位置し、1920年に開設された歴史ある施設です。
高齢受刑者向けの特別棟を備え、看護師や介護士が24時間体制で常駐しているのが特徴です。
医療面では、常勤医師による診察体制が整っており、近隣の総合病院との連携も強固です。
施設内には高齢者用の浴室やバリアフリー設備が整備され、リハビリテーション室も完備されています。
作業場では、高齢者の体力に配慮した軽作業プログラムが用意されており、身体機能の維持を重視したカリキュラムが組まれています。
しかし、収容定員が約2,000名と比較的小規模であり、すでに多くの高齢受刑者を受け入れていたことから、新規の受け入れには限界があったとされています。
候補②:千葉刑務所
千葉刑務所は、千葉県千葉市若葉区に所在し、近年、高齢者や障害者に配慮した施設整備を積極的に進めてきました。
特に注目すべきは、高齢受刑者専用の居住棟の設置です。
この居住棟は、手すりの設置や段差の解消など、きめ細かなバリアフリー化が実現されています。
医療面では、看護師の増員や介護士の常駐体制を強化し、24時間対応の医務室を設置しています。
また、理学療法士による専門的なリハビリテーションプログラムも実施されており、受刑者の身体機能維持・改善に力を入れています。
食事面でも、高齢者向けの特別メニューを用意し、咀嚼・嚥下機能に応じた食事形態の調整が可能となっています。
しかし、候補3つ目の府中刑務所と比較すると、高齢受刑者の受け入れ実績や介護設備の規模では若干見劣りする面があるかもしれません。
候補③:府中刑務所
府中刑務所は、東京都府中市に位置する日本最大規模の刑務所で、収容定員2,668名を誇ります。
65歳以上の受刑者が全体の約20%を占め、最高齢は94歳と報告されています。
高齢受刑者の処遇に関して、最も充実した設備とノウハウを持つ施設として知られています。
また、「養護特化工場」の存在もあります。
この施設では、高齢受刑者の身体状況に合わせた作業プログラムが提供され、作業療法士の指導のもと、認知機能の維持・向上を図る活動が行われています。
また、「機能向上作業」として、理学療法士による個別リハビリテーションも実施されており、専門的な介護・医療サービスが提供されています。
医療面では、常勤医師による24時間診療体制が整備され、専門医による定期的な往診も行われています。
介護スタッフも充実しており、介護福祉士や看護師が常駐し、きめ細かなケアを提供しています。
施設設備面では、全館にバリアフリー設計が採用され、高齢者用の特殊浴室や、手すり付きのトイレなど、充実した介護設備が整っています。
さらに、認知症の受刑者に対応できる専用区画も設けられており、状況に応じた柔軟な対応が可能となっています。
刑務所とは思えないほどの充実した設備や見守り体制が整っていることに驚きです。
93歳という高年齢の飯塚幸三受刑者が収容されるには問題ない刑務所かもしれませんね。
可能性としてはかなり高そうです。
老人受刑者の一日の過ごし方は?
高齢受刑者の一日は、その身体状況や健康状態に応じて、きめ細かく配慮された日程で進められています。
以下、時間帯ごとの詳細な活動内容をご紹介します↓
・6:30 一般受刑者より30分遅い起床が許可
・7:00 看護師による血圧・体温測定、必要に応じて投薬
・7:30 朝食(咀嚼・嚥下機能に応じた食事形態)
きざみ食やとろみ食の提供や持病に配慮した特別食の用意
・8:30 朝の体操(リハビリ体操)
理学療法士指導による軽い運動、認知症予防の指体操
・9:00-12:00 午前の作業・活動時間
・13:00-15:00 「養護工場」での軽作業
・簡単な組み立て作業、紙工品の製作、園芸療法(施設内の花壇の手入れ)
・15:00-16:00 機能訓練・リハビリ
・作業療法士による認知機能トレーニング、歩行訓練、レクリエーション活動
他にも、生活支援と医療ケア ・定期的な健康診断(月1回)や 24時間体制の医務室対応 ・介護士による生活支援もあるようです。
例えば、以下のような支援があります↓
入浴介助(週2-3回)
着替えの補助
移動の介助 ・認知症ケア
専門スタッフによる見守り
症状に応じた個別プログラム
受刑者と言っても高齢になると介護が必要となってしまうためこのような支援は必要なのでしょう。
一般的な老人ホームと変わらない内容に見えますね。
まとめ
今回の記事は、
・飯塚幸三受刑者の収容先の刑務所はどこ?
こちらの内容でまとめました。
飯塚幸三受刑者の収容先については、充実した介護設備と豊富な高齢受刑者の受け入れ実績を持つ府中刑務所である可能性が最も高かったと考えられます。
その根拠として、以下の点が挙げられます↓
- 施設規模とスタッフ体制 ・日本最大の収容規模(2,668名) ・介護福祉士、看護師の充実した常駐体制 ・24時間医療体制の整備
- 高齢者特化プログラム ・「養護特化工場」での専門的な作業療法 ・「機能向上作業」によるリハビリテーション ・認知症ケア専門区画の設置
- 設備面での優位性 ・全館バリアフリー設計 ・特殊浴室等の介護設備 ・高齢者向け居住区画の完備
- 医療体制の充実 ・常勤医師による診察体制 ・専門医との連携体制 ・緊急時対応の整備
高齢化社会が進む中、刑務所においても高齢者処遇は重要な課題となっているようです。
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